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アメリカ自動車コラム
<No.12_010313> 題目:地ビールと自動車産業
最近、日本でも酒税法が改正されたおかげで地ビールが作れるようになり、日本の地ビールを楽しむ機会がずいぶん増えましたよね。(飲めない方には申し訳ありません!) 特に地方へ旅行したときに飲む地ビールは忘れられない味となりませんか? ここで意外と知られていないのがアメリカの地ビール。 アメリカのビールといえば、「軽くて飲みやすい」、「味が無く水みたい」、というイメージを受けますが、いやいや、アメリカの地ビールは違ったのです。そこで今回はウィスコンシン州の地ビールについて紹介したいと思います。 アメリカの地ビールの代表格といえば、ボストンの「サミュエル・アダムス」でしょう。これは比較的日本でも手に入りやすいと思います。 さて、現在住んでいるウィスコンシン州のマディソン市近郊には地ビール工場が12あり、1銘柄(工場)で3〜4種類のビールを生産しています。 マディソン近郊の住民数は35万人程度なので、人数比で考えるとその地ビール数は相当なもの。またウィスコンシン州全体でも57もの地ビール工場があるのだから、ビール好きの筆者を喜ばせてくれます。 ウィスコンシン州のビールといえばミルウォーキー市の「ミラー」が有名で、350mlの缶が安売りだと85円で買えます。 地ビールは、皆さん良くご存知の「クアーズ」「バドワイザー」といったアメリカのメジャービールよりやや高めですが、味は保証付き。 地ビールは一般の酒屋で買うことができます。 また、マディソン市内には、地ビール・パブ(日本でいう居酒屋)が4軒あり、雰囲気もグッドです。 種類としては、味が濃くてちょっと苦めなビールが主流のようで、アメリカなのにスコッチ・エールといった地ビールもあります。ウィスコンシン州特産のチーズ、牛ステーキと合わせて楽しむと、それはまた格別の味わいとなります。(ウィスコンシン州観光局の回し者ではないのですが...) さて、ではなぜウィスコンシン州は地ビールが盛んなの? という疑問が湧いてきます。 それはどうも入植者との関係が深いようです。ウィスコンシン州の主な入植者といえばドイツ人。マディソン近郊はデンマーク人やスウェーデン、フィンランドといった北欧の入植者も多いようです。これはマディソンには寒い冬があるので、その気候に順応しやすいためでしょうか。 またドイツといえばビールの本場ですよね。自分も前の仕事でドイツ南西部のシュトゥットガルト市に居た頃は、「バイツェン」、「ドュンケル」、「ヘフェ」などの地ビールを良く飲みました。 その地ビール製造技術を持ち、かつ、地ビールを愛した彼らが移り住んだのだから、アメリカのウィスコンシン州に地ビール文化が生まれるのも頷けることでしょう。 ここでちょっと不思議な関連性に気が付きました。 ウィスコンシン州、ミシガン州のデトロイト市などの5大湖周辺は全米自動車産業の中心地。 ドイツのシュトゥットガルト市、ミュンヘン市といえば、ベンツ、BMW、ポルシェなどの本社があるドイツ自動車産業の中心地。 両者の共通点は、美味しい地ビール文化を持っているということ。そこで日本の東海地区あたりにも地ビール産業を花咲かせてみるのも面白いのでは...と思うのは自分だけでしょうか。 さて、みなさんが住んでいる土地にはどんな地ビール、地酒があるか教えてもらえませんか? |