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アメリカ自動車コラム
<No.127_040620> 題目:フランク博士の情熱ワイン
ちょっと休んでいる間に色々世の中も変わりましたが、この2ヶ月で、大きく変わったのが、ガソリンの価格。ニューヨークでは、この数ヶ月で30%増しとなりました。 いったいなんでこんなに急に高くなったんですかね。一説には、ミニバンなどのSUVが急激に増えたため、ガソリン消費が供給に追いつかなくなって価格が上昇したとも言われてますが、私は年末の大統領選挙の資金集めでは。。。と疑っているのですが、真相はどうなんでしょうか? さて、話を戻しまして、ニューヨークにもやっと夏到来、屋外ではバーベキュー、サイクリングを多く見かけるいい季節となりました〜。私も昨日はバーベキュー&ワインパーティーで盛り上がりました。 今回このワインパーティーは、ちょっと特別で、先週末に別件の取材でニューヨーク州北部のフィンガーレイクのワイナリーへ行き、そこで手に入れた幻のワインを振舞ったのです。。。 まずはアメリカのワイン事情から。 現在アメリカで生産されているワインの90%以上は、みなさんご存知のカリフォルニア産。安くて、割と甘め、というイメージがあります。太陽が燦々と降り注ぐので、ぶどうの糖度が上がりやすく、アルコール度もちょっと高めになるということです。 ニューヨーク州でワインを生産している、ということはあまり日本では知られていませんが、歴史は意外と古く、1800年代から生産されているのです。特にロングアイランド産とフィンガーレイク産のワインは品質も良いことで有名です。 ニューヨーク州ではカリフォルニア州ほどの日差しは期待できませんが、気候と気温がわりと安定していることが強みなのです。安定した気温が上品で甘すぎないワインを作り上げるようです。 フィンガーレイクの場合、指の形をした深い湖があるのですが、その湖の水が暑いときは温度を吸収し、寒いときには放熱するため、気温の安定に役立っています。 このフィンガーレイク周辺には50近くのワイナリーがあり、その中の一つに「ドクター・コンスタンティン・フランク」という銘柄のワイナリーがあります。その名の通り、フランク博士がロシアから入植して裸一貫でブドウ畑を育て上げたところなのです。入植当時はニューヨーク州北部の寒いところに良いぶどうが育つわけがない、と周りから批判されてましたが、フィンガーレイクでぶどう畑は成功することを証明する、というフランク博士の情熱が現在のワインを作り上げました。 このワイン、いくつも賞を取り、日本にも1980年代に輸出されてましたが、残念ながら現在は日本へは輸出されておらず、日本では手に入れることができない、幻のワインとなってます。 自分の信じたことを押し通して成功した、フランク博士の情熱は、ワイン作りだけではなく、自動車などの製造業にも合い通じるものがある気がしました。 |