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アメリカ自動車コラム

<No.163_060710> 題目:米国新車商戦スタート / 日本が作りたかった車って?

米国新車商戦スタート 編

先週のことですが、歯の治療が終わった帰り、NYシティのロックフェラーセンター前を歩いていると、
ダッジ(クライスラー)「キャリバー Caliber」という車の2007年モデル発表会をしていました。

まず、アメリカでの新車サイクルですが、普通9月からその年の新型モデルが売り出されます。
そのため7、8月は新型モデルが終わりの時期となり、叩き売り状態となるので、お買い徳車を買うなら、7,8月が良いとされています。

さて、話は新型車に戻り、このキャリバーという車、アメ車なのに1.8リッターモデル、5ドアという日本車の小型車をターゲットにしたようなモデルです。

ロックフェラーセンターで発表会をするというのは、2007年はクライスラーも小型車に力を入れるということでしょうが、車を見てもあまり目新しさがなく、これが目玉で大丈夫か?といった感じです。

一方、トヨタは「カムリ」の2007年新型モデルを発表しました。北米のカムリは、日本のカムリとは形が違い、どちらかというと、マークXをちょっと大きく簡素にした感じです。

しかも、今回の売りはカムリのハイブリッド車で、一回のガソリンチャージで600マイル(960km)は走れ、燃費がいいということを、街角のポスターで大々的に宣伝しています。

スタイルも流線型でスポーティーなので、北米3台メーカーの宣伝から比べると2,3歩先をいってる感じがします。

やはり世界的に燃費のいい車が売れる時代になり、ハイブリット車が主流になったということですね。

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日本が作りたかった車って?編

北米では次世代の車(PVGV, Pertitership for a new generation vehicle)についての討議が盛り上がっています。やはり、燃費の良い車がもてはやされ、そのためには、

1)パワーが不要のときには、エンジンの気筒にいくつかは停止する技術、

2)車体を軽くする、

3)ブレーキのエネルギーを回収する、などが必要とされてます。

それらの中でも、トヨタ・カムリ・ハイブリッドが随分と素晴らしい車ともてはやされてますが、私があれれ、、と思うことが、こういう車を日本がつくりたかったんだっけ?

ということです。古くいえば、トヨタ200GT、マツダコスモ、もみたいな車が、私にとっては日本の未来をイメージした車だったのですが、何かどんどんかけ離れていく感じがして心配しています。

確かに、トヨタ、ホンダは北米でも売れていますが、何か、日本も戦後がんばって車を作ってきたことですし、ここで日本が、というよりも、日本の技術者が作りたかった車を世界に出すことも大事ではないかと思ってます。

燃費も大事ですが、やはり燃焼するエンジンの車を操る面白さを伝えることが、日本の自動車メーカーの残された役目のような気がします。

 

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