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アメリカ自動車コラム

<No.207_081018> 題目:米大統領選の行方・配管工のジョー登場

まだまた経済のほうは落ち着きませんが、米大統領選まであと2週間に迫り、経済よりも選挙戦ニュースのほうがホットな話題となってます。

先週水曜日に、大統領候補のオバマ氏(民主党)とマケイン氏(共和党)のテレビ討論会がありましたが、そこで、マケイン氏が突然「配管工のジョー」を話題に取り上げ、一躍、「配管工のジョー」が選挙の行方を占う、時の人になりました。

「配管工のジョー」、彼はオハイオ州に住む実在の人物で、中間所得層に位置する、34歳の普通の男性です。

なぜ彼が話題になったかというと、オバマ氏がオハイオ州で遊説しているときに、彼が配管業の会社を買収しようとしていて、オバマ氏の政策だとどれくらい増税されることになるのか?と質問したことが発端でした。
オバマ氏の政策では、年収約2500万円以上の小規模経営者を増税の対象にしているので、「配管工のジョー」は増税され、起業が危うくなる可能性があり、これにマケイン氏が目をつけました。

マケイン氏は、「配管工のジョー」というアメリカン・ドリームを代表するような、普通の起業家を取り上げ、マケインの政策では、税金を低く抑えることができ、小規模起業家を支援できる、と討論会で説明しました。

実際、「配管工のジョー」は現在は配管工でもなく、ジョーと言う名前も彼のニックネームではないようで、実情とはやや違うようでしたが、マケイン氏は、市民になじみやすい、「配管工のジョー」という言葉を登場させることで、マケイン氏の政策カラーを市民に上手く浸透させました。

オバマ氏の、所得の高い人を増税して、政府が中間所得層を救済する政策がいいのか、やはり今度も懲りずに、マケイン氏の、アメリカン・ドリームをうたって、起業家を支援し、育った起業家が中間所得層を救う、これまでのアメリカの政策を維持するのがいいのか、これが「配管工のジョー」という言葉に集約されています。

現在、オバマ氏がリードしていますが、こんな切り札を登場させることの出来るマケイン氏も、なかなかのものと感じました。

 

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