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アメリカ自動車コラム

<No.229_091108> 題目:スマートグリッドは、次世代の大型情報インフラ投資

日本ではあまり耳慣れない「スマートグリッド」という言葉、アメリカにでは、コンピューターメーカーのIBMのまでが、TVコマーシャルで宣伝しています。
この技術、もしかすると、アメリカでの電気自動車の普及を左右するものになるかも知れません。

「スマートグリッド」とは、簡単にいうと、家庭や工場へ配られる電力を、イーサネットなどのIT技術で、効率よく配分しよう、というもの。
オバマ大統領は、このシステムの普及のために、1兆1000億円相当の予算をつけました。金融や自動車、高速鉄道など、いろいろ予算をつけてますが、この「スマートグリッド」が一番モノになりそうな感じです。

要の技術の一つに、発電所や変電所などの劣悪な環境でも、故障せず動くイーサネット機器の開発がありますが、ここ数年で、随分と信頼性の高い機器が出回ってきたようです。

この技術が普及し始めると、たとえば、どこかで電力設備が壊れて停電しても、イーサネットで故障しているところと、そうでないところを検知して、故障診断し、復旧を早めることができるということ。まるで、ウェブサイトを接続するとき、一つのルートが切断されてても、他のルートから回って、目的のリンクに接続できるように、といったところでしょうか。

さらに、電気自動車が普及してきたら、この「スマートグリッド」が、電気自動車の充電時間の割り振りを行って、携帯電話のように、深夜割引とか、家族割引とかができるかも知れません。そのときは、電力会社が何社も出てきて、そこから安いプランを選べるようになるのでしょうか。

電力と情報、この2つの技術の融合が、次のバブル経済を生む種になるか、しばらくはウォッチが必要です。

 

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