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アメリカ自動車コラム

<No.232_091227> 題目:今年の勝者と敗者って?

さて今年も残り僅かとなりました。来年で私もアメリカ在住10年、このコラムを始めて9年となります。月日が経つのは早いものですね。

アメリカは未だ失業率10%、先行きは見えませんが、それでもクリスマスパーティーはするし、プレゼント交換もします。ローカル文化や生活に根ざしたビジネスが、しばらくは経済の主力となりそうです。

さて、今年もいろいろありましたが、あまりピンとこないのが、今年は誰が損して、誰が得したか。不景気なので、誰もが損していると思いがちですが、得している人もいるはずです。
私なりに、今年のアメリカ、勝者と敗者、ランク付けしてみました。

まずは敗者から。

4位:オバマ大統領
ノーベル賞に輝いて、得しているように見えますが、自動車業界では敗者扱いです。
ゼネラル・モータース(GM)とクライスラーが、結局、国の資本が注入され、アメリカ経済の原動力の一つを失ったからとか。大統領はつらいねえ。

3位:F-1レース主催者
トヨタも抜け、どのレースチームも予算削減に押されて、厳しいムード。来期はどうなるのでしょう?
せっかくだから、「ハイブリッド/電気自動車レース」に衣替えしたほうがいいのに、と思うのは私だけでしょうか。エンジンよりモータのほうが早く走れるはずだしね。もちろん、電気は路面から電極つけて集電し、効率よく走らせます。

2位:アメリカ自動車会社の社長と役員
既に沢山稼いだとはいえ、GMの社長だった、リック・ワゴナー氏、アメリカ・トヨタからクライスラーへ転職したジム・プレス氏は、随分と収入を減らしたとか。

1位:昔からの株主
やはり敗者の一位は、株取引で損した人。最近は株価も大分持ち直してきましたが、未だマイナスの人も多いでしょう。ねずみ講みたいな手口で、小国の国家予算規模を、株で騙し取って、騒がれたマードフも、現在は連邦刑務所で暮らしています。みなさんも甘い手口に騙されないよう気をつけましょう。

では勝者です。

3位:環境自動車買い替え優遇資金(キャッシュ・フォー・クランカー)
これは、自動車メーカーと消費者が勝者ですかね。アメリカでも、ヨーロッパでも、あっとゆうまに、この国からの優遇資金が底をつきました。ちなみに、アメリカでは、トヨタが、優遇資金の19.4%をつかんで一番だったとか。

2位:アメリカの幹部公務員・職員
これはどの国も同じでしょうが、最近アメリカでも、国や州の予算が削減されて、下級公務員・職員はカットされ、日頃の必要なサービスが削減されていくのに、年収1000万円以上の幹部職員の一部の賃金は上昇しているということ。難しい問題ですね。

1位:トヨタ
最近は、売り上げがダウンしたり、ブレーキ問題で厳しい立場となってますが、アメリカでは、輸入車メーカーが、国産メーカーの販売台数を大幅に上回っており、その中でも、カムリやカローラなどを販売したトヨタは、今年の勝者という評価です。カイゼンなどのコスト削減手法は、アメリカのメーカーも早く導入していれば、、、と悔しがっています。

 

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