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アメリカ自動車コラム

<No.242_100328> 題目:人が「欲しいと思う力」が日本経済を救う?

たまに、このコラムでは、経済関係のコラムをのせますが、私個人としては、新しい技術が経済を引っ張る、と考えているところがあるので、あまり経済論うんぬんには突っ込んでいないところがあります。

さて、最近思うことは、日本技術の将来の方向です。どちらかというと、「品質」や「匠の技」に磨きをかけること、緻密なものを作ることには長けているのですが、それだけでいいのかな、という感じです。
かといって、「技術を売れる仕組みづくり」が大事だという人もいますが、それもちょっと違う感じがします。

アップルやグーグルを見ると、彼らがすごいのは、「自分はこんなのが欲しかった」というものを作り出していることです。そう、人が「これが欲しい」と思う力が、何か違うような気がします。
なお注意ですが、ここで定義している「欲しい」というものは、お金などの、最終的に欲しいものの仲介をするなものではありません。

人が欲しい、と思う力は、人に教えられるものではなく、個人の心の中にあるものです。日本はどちらかというと、社会にあるもの上手く使い、社会に上手に合わせて、「欲しい」という感情を表に出さないことが良い、と思われる習慣があります。

もしかすると、日本人も「欲しい力」を長らく使っていないので、みなさんの心の中に眠っているかも知れません。

これからの社会、個人個人の中にある「欲しい」と強く思う力、もしかしたら眠っているかも知れない力を、上手く引き出して、形や技術に実現させる環境作りとは、どうしたらいいのでしょう?

私は「欲しい力」は、中央集権ではなく、地方分権型やローカル文化型があってると思います。地方によって、「欲しいもの」も違うでしょうし。地方都市の小さな集合の中で、まずは、自分の「欲しい力」を出して、実現できるような、小さなビジネスやNGOを作りやすい環境にして、それらを地方政府がサポートしていく、というイメージです。小さなビジネスが成功していく段階で、規制緩和も、中央政府がするのではなく、地方政府が舵取をしていくのです。

そこで、地方独自のビジネスが成功して、全国区へ、アジアへ、世界へと広がればいいのではないでしょうか。

アメリカで最近成功している会社を見ると、「欲しい力」を実現させる社会づくりは、これからの経済発展には必要で、その先に、新たな、「明るい社会、豊かな未来」が待っているような気がします。

 

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