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アメリカ自動車コラム

<No.40_011125> 題目:ハンド・フリーも危険?

携帯電話による交通事故が急増しているのは日本ばかりではなく、アメリカも同様のようです。

最近ではニューヨーク州が運転中の携帯電話を禁止する条例を作りましたが、そのかわり電話を手に持たなくても通話できる「ハンドフリー」装置は合法となっています。

しかし先ごろ、このハンドフリー装置も運転中に使うと、運転手の反応する速度が著しく低下し、注意力が落ちるという実験結果がアメリカのユタ大学で出たそうです。しかもこの実験結果は、ハンドフリーを認める限り、走行中の携帯電話使用を禁止しても、通話による運転妨害を減らすことにはならないそうです。

仕事で車を使われている方々や待ち合わせの時など、携帯電話はなくてはならないものとなりました。しかし急ぎの時など、どうしても走行中に通話したくなるもの。

ハンドフリーまで規制されると、自動車走行中の通話は全く出来なくなってしまいます。さて、どうしたら良いものでしょうか?

GMとフォード社が携帯電話などを含む運転中の阻害要因の研究にそれぞれ1000万ドル充て、自動車保険会社も携帯電話の使用を保険料決定の要因にするかどうか検討中とのこと。

米自動車メーカーもナビゲーションと携帯電話機能を融合させたシステムの売上を伸ばしたいことから、何か良い方法を考え出さなければならないようです。

でもここで車の安全性について考えてみると、エアバッグやABS、高剛性ボディ、チャイルド・シートなど、事故のショックを軽減する「装置」は格段に向上しましたが、実際の運転者にかかる「安全運転」の負担は軽減されたのでしょうか?

すなわち、運転者の視界や注意力、判断力をサポートする「装置」のことです。

CDプレーヤーやナビゲーション、さらには携帯電話、自動料金所と、運転妨害になるものばかり増えている割に、この運転者の負担軽減技術の歩みは遅いように感じます。

 

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